AWSが台湾にLocal Zones設置を正式発表!

今や多くの企業でクラウドサービスが利用されるようになりました。クラウドサービスを利用することで、継続的なメンテナンス、バージョン管理、拡張制限、データ量の管理などの心配が解消されます。多くの方がこれらのメリットを理解されていると思います。しかしいざ、クラウドサービスを選定する時、AWSは台湾にリージョン(物理的なロケーション)がないことから、データ保管に関する法的規制や、レイテンシーに関する課題を懸念する方も多いのではないでしょうか。

こういったユーザの声を聴いた結果、AWSは台湾にLocal Zonesを立ち上げることを正式に発表しました(2022年6月発表)。これは、台湾への投資や発展に繋がり、クラウドを使用することで企業の継続的な革新や、完全なデジタル化の実現を支援します。

AWS Local Zones(Local Zones)とは?

AWS Local Zones とは、より多くのエンドユーザーの近くで、コンピューティングやストレージサービスなどのAWSのサービスを選択して使用し、ローカルで実行中のアプリケーションへ極めて低いレイテンシーでアクセスできるようになるものです。今回発表された台湾は、既に設置されている32個のLocal Zonesに新たに加わる形となります。リージョンとしては近隣エリアに東京(ap-northeast-1 Tokyo)が存在します。EC2、ECS等の多くのサービスを台湾のLocal Zonesで使用できるようになることで、ミリ秒のレイテンシーを必要とするアプリケーションをエンドユーザーに配信できます。

Local Zonesとリージョンの間は非常に高い帯域幅の専用線によって接続されており、ユーザはAPIなどを介して、AWS リージョンの全範囲のサービスにシームレスに接続できます。冒頭に述べた、台湾でクラウドサービスを利用することによるデータ保管に関わる法的規制や、レイテンシーに関する課題が、Local Zonesの使用により解消されるでしょう。

AWS Local Zones を利用するメリットとは?

✦ 超低レイテンシーでサービス利用が可能に

音楽のストリーミングサービスやゲーム業界は、AWS Local Zonesを利用することで極めて低いレイテンシーでこれらのサービスをユーザへ提供することができ、その結果、ユーザの顧客満足度向上にも繋がっています。例として、Netflix※はコンテンツ作成の一部をAWSに移行することで、アーティストにとってさらに優れたエクスペリエンスを実現しました。

※参考:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/global-infrastructure/localzones/customers/#Netflix

✦台湾内でのデータ保管がクラウドでも

金融業、医療事業や政府機関などのデータは台湾の法的規制によりデータを台湾内に保管するよう定められています。AWS Local Zonesを利用することで、物理的に台湾にデータを保管することに繋がり、これらの規制に対する課題解消になると言えます。

✦ Local Zonesでハイブリッドクラウドの実現

既存オンプレミスで運用している環境の一部をクラウドへ移行したいと考えている場合、出来れば可能な限りコストはかけずに、低レイテンシーでの利用を期待しますよね。このようなケースには特に、AWS Local Zonesの選択をお勧めします。ウェルネスサービス業界のMindbody※も、Local Zones利用でハイブリッドクラウドを実現しています。複雑でレガシーなシステムをAWS上に移行することで、既存の構成を大幅に刷新することなく、Local Zonesで実行されているアプリケーションとオンプレミス間において、超低レイテンシーな通信を提供するハイブリッド環境を確立できます。

※参考:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/global-infrastructure/localzones/customers/#MindBody

AWS Local Zonesについてもっと知りたい

台湾で「ハイブリッドクラウド」を実現したい、台湾のネットワーク内においてサービスを提供したい、コスト削減の為、Local Zonesでも利用可能なSavings Plansの活用をしたいなど、Local Zonesの利用により実現できることはまだまだあります。実際の企業の使用用途などに応じて、AWSは継続的に多くのソリューションを提供しています。

いかがでしょうか。AWS Local Zonesについてご興味をもっていただけたでしょうか?もっと詳しく知りたい方は、CloudMasterへお気軽にお問合せください。

企業でAWSの利用を検討されている皆様、CloudMasterではPoCも提供しておりますのでぜひ一度ご相談ください。

 

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